【ボトリング】#11 レーズン・イースト・エールBottling #11 Raisin Yeast Ale

前回の続き。
ボトリングに関する最近の詳しい手順はこちら

ちゃんとした記録は7日分しかとれていない。家を開ける必要があったからだ。
仕込み日から50日後にボトリング。
最終的な発酵度は71.9%、悪くない値だ。イングリッシュエールと同じくらい。野生酵母の発酵度は未知だったが、それなりに糖を消費することが分かった。まあ、シードルやワインを考えればそのとおりなのだが、ビールとしての数値を知れたのは大きい。しかし約70%はドライとは言い難い。WildflowerがSaison酵母と混合発酵させているのはそのためだろう。

詰め前のテイスティングとしては前よりも雑味が増えてしまった感じがした。これは失敗だ。ボトルが足りなかったり用事があったりで、だらだらと詰め日を先延ばしにしたのが失敗だった。さすがに50日はやりすぎだ。香りは言いのだが、フーゼルアルコール感や麦の嫌な感じがあった。

詰め前の状態
ファームハウス系はなるべく大瓶に詰めたい

詰めた量は750mlが3本、500mlが7本。総量5.75L。実際のバッチサイズが8Lであることから、約30%の欠損。
原材料費が1905円であることから、331.3円/L、116円/350ml、165.7円/Lとなる。これはレーズン代を含んでいないため、実際はもう少し高い。

液面に固体があるとカビが生えやすいと知ったので、どきどきしていたが、幸い大丈夫だった。白く見えるのはふやけて皮が剥がれた部分。しかしボトリング時に詰まるかヒヤヒヤしたので、次からは固体は取り除く。

詰めた直後の発酵容器の中
茶色い澱
もちろん美味しくはない

澱は少し茶色く濁っていた。こりずに舐めると最初はレーズンの甘い風味があるが、すぐに絵の具のようなまずさが襲ってくる。オススメはしない。

今回の反省点は2つある。ひとつは野生酵母スターターを作ったら、固体は発酵容器に入れないという点。ひとつは詰めの判断の点。最近ワインの造り手の本(大岡弘武のワインづくりを読んだのだが、その本の中に、完熟手前で詰める、というのがあった。そうすることで瓶内でのコンディショニングがうまくいくようだ。今回は完熟過ぎ、というか劣化した?ポイントで詰めてしまった。次からはもっとタイミングを真剣に考えてみよう。と思いつつ、次はペットナット方式で炭酸をいれるため、このことは考えない。簡単に言うと、主発酵の途中でボトリングすることで、糖を追加せず(プライミングをしない)瓶内主発酵によりカーボネーションを行う予定だ。おそらく、発酵容器にいれてから1週間から10日ほどでボトリングということになるだろう。うまくいくかは分からないが、ものは試しだ。ワインやシードルでやっている人がいるのだから、ビールでもうまくいくだろうし、ユニタンク(矯正カーボネーションが可能な発酵タンク)を持っていないブルワリーの中にはこの手法で炭酸をいれているところもある(実際に聞いた)。次はりんご酵母で発酵させるので、より自然な造りを目指してみる。まずはやってみよう。

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